淡々と、ラララ。

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魂のうつくしい人。

先週末はK先生の誕生日だったので、誕生日のお祝いメールを送った。

 

 

K先生は大学の恩師で、現役の哲学者だ。

 

ハタチそこそこでK先生に出会った私は、「こんな大人がいるのなら、大人になるのもいいかもしれない」と思った。

 

それまでも素敵な大人には何人か出会っていたけれど、相対していてそんな気持ちにさせてくれたのはK先生だけだった。

 

 

ある先輩は言った。

 

「K先生はいつもニコニコしていて優しいけれど、話していると全て見透かされているような気持ちになってくる」と。

 

私はと言えば、とりとめのない話をしていてふいに涙が出そうになったことが何度かある。

 

大木のような包容力と、子どものような純粋さ。

 

不思議な魅力を持った人だと思う。

 

 

メールの返信は、いつも通り早かった。

 

ところどころに顔文字の入った可愛らしいメールだ。

 

お礼や近況報告といった、何てことない内容なのに、読んでいると心が柔らかくあたたかくなってくる。

 

そうだ、私はただ、こんな人間になりたかったんだ。

 

 

大学を卒業して8年。

 

毎年この時期にK先生とメールをして、あの頃の自分を思い出す。

 

魂のうつくしい人は、私の魂についたホコリを掃ってくれるように思う。